3日目は、ちょっと足を延ばして、西表島の西側に位置する「浦内川(うらうちがわ)」という川へ行きました。
こちらから、浦内川の遊覧船乗り場のライブカメラを見ることができますよ。


西表島の川は海との高低差が少ないので、河口付近では川の水と海の水が混ざり合い、「希水域」と呼ばれる場所が出来ます。
ここにマングローブの仲間が育つのです。


水の中に生えます。
もちろん、干潮時には根っこが露出される場合だってあります。
ちょっとしょっぱい水で植物が育つって不思議ですよね。

今回の浦内川探検の目的は、
西表島で有名な「マリュウドの滝」と「カンピレーの滝」を見ること。
浦内川を遡って、更に山登りをしないとたどり着けません。
遡る船の乗船時刻を待っている間、そこにある浦内川資料館を見て回りました。

乗船所の目の前の川原。
飛び跳ねるものがたくさんいました。

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近づいてみるとハゼの仲間?
海水が混じるので、海の魚も混じってるんです。

30分ほど待って船に乗りました。
運良く、船首に乗ることができました。
風を切り、水面を切り、ぐんぐん船は川を遡ります。

川の両端には延々とマングローブ林がひしめいています。

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これは、ヤエヤマヒルギというマングローブの仲間です。
根っこが幹の途中から分かれているのが特徴です。

「サキシマスオウ」という木です。
板根(ばんこん)と呼ばれる平たい根っこが特徴です。
熱帯は強い雨が降るため、深く土中に根を張るよりも、こういう平らな根っこをしていたほうが倒れにくいんだそうです。

パイナップルみたいだけど、違います。
「アダン」という木です。
あんまり甘くなく、おいしくはないです。

この画面に映っているヤシの木みたいなもの。
これ、実はシダの仲間なんです。
「ヒカゲヘゴ」といいます。

幹に見えるものは、実は根っこ。
太陽の光をたくさん浴びるために、根っこを伸ばし、上へ上へと伸びます。
熱帯の中で生存するためにできた植物の知恵ですね。

普通のシダでも、大きいんです。
比較するものをおかなかったけど、このシダ1枚が長さ120cm以上あるんです。大きくて迫力満点です!

これは普通の大きさ(長さ15cmくらい)。
シダに詳しくないので種類は不明だけど、関東の山中では見たことがない種です。

普通の木でも、こういう板状の根なの。
ベニヤ板みたいな厚さだけど、堅さは比べ物になりません。
細胞が密になってるんだろうね。
すごく堅いので、台風でも倒れなさそうですよー。

これなんか、どこから根で、どこから幹なのか分からないような形です。
こういう板根の中ってどうなってるか気になりませんか?
はい。撮ってきました。
↓です。

分かるかなー。
板状の根で、こういう小部屋が出来ているんです。
亜熱帯の土壌は、養分層が薄いため、スコールで流された土壌をこの小部屋に貯めて、養分を吸収してるんです。
自然が生み出した、生き残るための知恵ですよね。自然って考えれば考えただけ奥深いと思いませんか?

観光のための道の左右は、うっそうと茂る原生林。
ちょっと油断すれば、草むらからサキシマハブが顔を出す可能性もあります。
原生林の中では、はしゃいで決められた道を外れたりは絶対にしないこと!
(もちろん、他の野山でもね!)

これ、上にも乗せた「ヒカゲヘゴ」。
下から見るとこんな感じ。
近づいてみても、幹に見えるけど、これは根っこなんです。
不思議だけどね。

滝を見るために登る、この山道コース。
観光スポットとして有名なため、一般のリゾート客も多くいました。
が、やはり「滝を見る」ことしか気にしていないみたいで、
スカートにハイヒールで登っている人もいました。
亜熱帯は予想以上に危険を伴うので、山登りには十分な準備をしましょうね。
日射病防止の帽子、長袖・長ズボン、黒以外の服装(ハチ避け)、スニーカー。
どこの山登りでも同じだとは思うけど。
原生林ってルールを守らないと怖いこともあります。
ちゃんとルール・マナーを守れば、とても神秘的な姿を目にすることができますが。
山を登っていくと、展望台があります。
ここから、目指す「カンピレーの滝」が見えます。

そこまで行くにも、まだまだ山道を進まないと行けません。
倒れた木の間をくぐって。またいで。

展望台から更に20分ほど歩くとカンピレーへたどり着きます。
ここはまだ岩肌を流れる川ですが、カンピレーはこの岩肌を下へ歩いたところにあるんです。

地形上、残念ながら真正面からは見ることが出来ません。
これが展望台から見えた滝です。
高低差はあまりない滝ですが、岩肌を流れ、水の力で岩の形が変わっているところはなんとも雄大に見えます。

これは、滝よりも上流の写真。
おや?遠くにゾウが見えませんか??

・・・ゾウに見えたものは大きな岩でした。
西表にゾウがいるわけないのに、この風景に合ってると思いました。

今度は帰り道。
山登りをする人の足並みで、硬い岩に溝が出来ています。
何十年かけて削られたんでしょうか。
土だけじゃなく、岩をも削る人間の歩行。
自然への影響をシミジミ感じました。


山から帰ってきたのは、まだ明るい15:30頃。
まだまだ元気な私たちは、熱くなった体を冷ますために海に入りました。
一日で、山と海を楽しめるなんて贅沢だわぁ~(*´∇`*)
関東の真夏日の陽気。
ジリジリ照り付ける太陽の光は、関東とは比べ物にならないくらい強いんです。

海から上がると、夕飯の支度。
今日の夕飯当番は私です。
虫除けスプレーをして、火の番をします。
後ろに見えるのは、キャンプ場で飼っている犬です。一日に4回も5回も散歩してました。

18時を過ぎるとだいぶ太陽も傾いてきます。
ハンゴウご飯が炊けたら、ひっくり返して蒸らしている間、散歩に行くことにしました。

今、西表島で一番シーズンの果物。
それは、真黄色に熟したパイナップル。
どこでも売っているし、安いし美味しいし。
島のビタミンはパイナップルで補っていました。

バナナみたいに木の上には生らないよ。
こうやってパイナップルが生るって知ってました?
私は知ってたけど、実際に見たのは初めてで、なんだか感動しました。

19時過ぎてもまだ明るい。
地平線が見えるんじゃないかっていうくらいの道を歩いて行きます。

途中、わき道に入ったら、こんな風景に出会いました。
一面と広がる草原の向こうに一軒家が見える。
あまりに壮大で、美しくてしばらく言葉を失って魅入ってしまいました。
南国というよりは北海道にありそうな景色かもしれませんが、小さな島でこんな風景に出会えるって素晴らしいです。

この散歩の目当ては、2kmほど先にある住吉地区にある小さな住吉商店。
ここで売られるパイナップルを食べに来たんです。
1袋4切れ入りで100円。この一切れは、もう半分以上食べたあとの写真です。

タップリの果汁がしたたるパイナップルは、関東では食べたことがありません。
3人で美味しい美味しいと食べていたら、別の民家からお姉さんが出てきて、さらに6切れくれました。
『うちにも採りたてのパイナップルあるよ~。食べる?』って!
よっぽど美味しそうに食べていたんですかね、私たち(笑)

朝起きてから、山と海の両方を堪能できるなんて、すごい幸せ。
時間はたっぷりあるから、贅沢にやりたいことを2つも選べるんです。
キャンプ生活だから、太陽が沈んだら遊ぶ時間は終わり。
でも、夜は夜で満天の星空っていう楽しみがあるんです。
いつも眺めている星座がハッキリ分からないほど、小さな星が密集して見える空。
天の川が霧状に見えるんです。
都会の空気がきれいだったら、こんな夜空を眺められるのにと思うと残念。
西表島の夜空が10年後もあれだけ見えることを切に願う。

西表国立公園(沖縄県)