キャンプ場の目の前にあるバス停。
ここは「星砂の浜」バス停。
今日の目的地は西表島の北東に位置する船浦港の干潟を抜けて行く「ピナイサーラの滝」。
干潟じゃないと歩いていくのは困難なので、潮汐表を見て日程を決めました。

この日の干潮は8:59。満潮は14:43。
船浦港には9時半くらいに着きました。
干潮時から30分経過してましたけど、
干潟には浅い川が流れる程度。
満潮時にはここは一面海の水が流れ込んでくるので、一番深いところで胸まできますが、干潮時は深くても膝より下です。

これなんだと思います?

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実はコレ、カニが作った砂団子なんです。
海の水が引いて干潟になると、あちこちからカニが出てきて、有機物を食べるんです。

なんの変哲もなさそうなこの景色。
実は、その砂団子を作ったカニがウジャウジャ写ってます。

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ほ~ら。ウジャウジャw

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これがそのカニです。
正式名称は「ミナミコメツキガニ」
体全体が丸いのが特徴です。
足音を感じ取るとすぐ地面にもぐってしまうんですが、このカニはなかなか土が掘れなくて潜れず、死んだフリをしていたみたいです。

ミナミコメツキガニが有機物をこし取ったあとの砂団子は、また潮が満ちてきたときに、重大な役割を果たします。
砂団子を海水が溶かすと、酸素が溶け出し、海は活性化されるんです。
水が入った砂団子を踏むと、ブクブクと泡が発生します。不思議ですね。

そんな海水の出入りのあるところに根を下ろすマングローブたち。
実は、塩分のある水でも生息できるように、工夫があるんです。
まず、根っこに発達したコルク質の層があって、そこで塩分をろ過してるんです。

さらに、そのろ過した塩分や老廃物を葉っぱにためて、落葉することによって、外部へ排出してるんです。
自然が生み出した知恵。
ここにもしっかり生きています。

ズボンが濡れても、靴が濡れてもへっちゃらさ。
浅い川でもちょっと深い川でも濡れながら進んで行きます。

目的地はここからみえます。
赤い○のところにピナイサーラの滝が見えます。
ちょっと画質が悪くて写らなかったけど。

マングローブ林の間を抜けていきます。
入り口には目印がついているので、近づけば入り口が分かるハズ。
左右にはオヒルギ(マングローブ)がひしめいています。

更に進むと、そこはまた原生林。
全く初めて行くのなら、迷う可能性も高いので、ガイド付きをお勧めします。
よーく見ると道になっているのが分かるくらいの状態。
ここをたくましく進んでいきます。

時にはこんな沼地もあります。
底なしではないけど、靴もズボンもドロドロになるし、少し腐臭を伴うその沼地を進むのはためらう人も多いはず。
深くてヒザ丈くらい埋まります。

私の足です。
これで20cmくらい埋まってます。
埋まるのはいいけど、足を抜くのが大変。
結構体力を使います。

でも、こんな動物に出会いました。
セマルハコガメ」といいます。
1972年5月15日に天然記念物に指定されました。
絶滅危惧Ⅱ類の貴重な動物です。

突然ガサガサ音がしたので、てっきりサキシマハブでも出たかと思って身構えました。
こんな沼地で人間に出会うのは久しぶりとでも言うかのように、慌てて森の奥へと逃げてしまいました。
干潟を抜け、森を抜け、沼地を抜けて。
更に山を登っていくと、やっとたどり着くのがこのピナイサーラの滝。
高低差は西表で一番。
まっすぐ細く落ちる滝が私は一番好き。
汗水流して苦労してたどり着いた滝の水しぶきを浴びて、すごく気持ちがいい!

滝つぼ
滝つぼのすぐ脇にある水溜り。
すごく深いですが、泳ぐことができます。
そのつもりで水着で来たんですが、水は澄んでいるのに、底が見えなくて、ちょっと恐怖感もあったので、ちょっと水浴びした程度。
若い頃は岩から飛び込んだりもしたけどね。

同じ道を戻って帰ってきました。
時刻は満潮の2時間半前。
少し水が増えてるのわかりますか?
深いところで股下までありました。

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出発前の状態と比べるとよく分かりますね。

キャンプ場に戻ってきたのはまだ3時過ぎ。
時間はまだまだたっぷりあるので、元気な私たちはまた海へ繰り出します。
すると、日程の中で初めてスコールが降りました。この写真で分かるかな?かなりな降水量です。

これは泳ぎながら撮った写真。
どうせ濡れるんだからと、構わず泳いでいましたけど。
水面に打ち付ける雨が強いのが分かります?
水面の上が白いのは雨がはねている様子です。
すぐ止みましたけど。


途中で修学旅行生に出会いました。
その子たちは、カヌーで川を遡り、ピナイサーラの滝を目指していました。
それも一つの手段だし、やってみたいけどお金がね…(汗)
遊覧船という手もあるんだけど、以前学校の実習で行ったときみたいに、
同じ道を通って、同じ苦労をしてたどり着きたかったんです。
5年前に行ったときとほとんど変わらない山道で少し安心もしました。
実習のときは帰りが完全な満潮時で、腰より上まで水がきているところを、
リュックサックを頭の上に掲げて進んだんですよ。
こんな感じにね。
←当時の学校のレポートの掲載した絵なんです。

それに比べれば、今回はちょうどいい潮の満ち引きだったんで良かった。

西表国立公園(沖縄県)