かさ袋について考える
雨の日にデパートなどの入口に設置される、濡れた傘を入れるビニール袋がありますね。
新しいビニールと、帰りに捨てる用のゴミ箱が隣に並んでいます。
この傘袋については学生の頃から気になっていて、卒業研究のテーマを『ゴミとリサイクル』にしていた私にとって、最初のターゲットでした。
学校が卒業半年前に経営破綻で倒産・閉鎖となったため(サイト案内:プロフィール参照)、その研究は途中で終わってしまいましたが、いつか完成させたいという気持ちは持ち続けています。
そんな私は、雨が降ってかさ袋を見るたびに、思いが膨らむのです。
少し抜粋ですが、分かったことを書きたいと思います。
通常見かける「かさ袋」について
素材は、ポリエチレン(研究時)。
燃やすと、二酸化炭素+炭素+水が発生する。
今では、埋めて土に還る素材が使われているものもあるかもしれない(未確認)。
販売している会社に、当時電話取材してみたところ、以下のような回答を頂きました。
- 流通しているものは、使用後店側でゴミとして捨てられ、リサイクルはしていない。
- リサイクルしていない理由は、水が含まれるため、リサイクルするにはまず乾燥させることから始まり、コスト的に合わない。
- 原料のチップ1個から作られる袋の枚数は数十枚になり、リサイクルするより作ったほうが安い。
- 今のところ、リサイクルの方向性は考えていない。
まず、リサイクルする上で水が大敵というのは、そのとき初めて知りました。
そして、コストがネックになっていることも。
使い捨てじゃないかさ袋
当時は、スーパーの特選会場とかで「アイデア商品」という店が出ていて、そこでたびたび見かけていたかさ袋です。
今では、100円ショップに売られています。
素材は、塩化ビニール。
燃やすと、ダイオキシンの発生が懸念されている素材です。
何度か使えますが、取っ手も全て硬質塩化ビニール製なので、月日で劣化してちぎれるでしょうし、ちぎれたらなかなか補修もできないでしょう。
手作りのナイロン製かさ袋
「もったいないかあさんのロハス的生活」というサイトで、面白い記事を見つけました。
『雨の日のかさ袋のこと~使い捨て傘袋をもったいないと思う~』
↑この記事なんですが。
同じように、雨のたびに大量に出るかさ袋のゴミについて、もったいないと感じ、実践している方のホームページです。
サイトに載っている画像は、購入した布製(撥水加工済み)のかさ袋ですが、見た感じ手作りもできそうですね。
袋に入れず傘についている水滴を吹き飛ばす
そもそも、傘袋を必要とする理由は、
- 商品を濡らさないため
- 床に水がつくと滑りやすくて危険なため
この2点に重点が置かれているからです。
袋にいれないで、水さえついていなければ傘をそのまま持ち歩いてもなんの問題もないはずです。
そこで各社がさまざまな水滴を飛ばす機械を開発しています。
いくつか紹介します。
■株式会社ジャスティス - – - 『しずくり~ん』
↑こんなのです。
■コトヒラ工業株式会社 - – - 『カンブレラ』
■株式会社ビーパス - – - 『かさクリーンサー』
■有限会社日ノ出 - – - 『すいとるクリーン』
企業が、さまざまな機械を製造してくれるのは、非常にありがたい話ですが、一番は消費者である私たちが、どういう意識を持つかで世論は変わるわけです。
袋を使わないお店を選んで利用するなら、機械の売り上げはあがるだろうし、袋を使うにしても再利用できるものはゴミ箱から拾って使うことだって出来るし、少なくても多く取り過ぎないように気をつけたり、お手製のかさ袋を用意するとか、私たちに出来ることはたくさんあるわけです。
今まで当たり前のように使っていた「かさ袋」。少し見直してみませんか?
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関心空間 - – - 『傘のしずく取り』
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