穂出る河川敷

        ちたま 0
フィールドワーク 山・森・自然公園編
     

久しぶりに散策してきました。
目的は、イネ科植物の穂を写真に収めること。
イネ科植物は、穂が出ないと何の草なのか判断つかないことが多いんです。
それほど、似通った植物が多いんですねー。
秋が近づくと、穂が出てくるので、今がチャンスですね!



今日の舞台は、神奈川県を南北に流れる「相模川」の河川敷です。
川の流れがあるところから離れると、草が生い茂っている場所があります。

何気なく、足元に生えている雑草のような草にだって・・・

秋の訪れを思わせるように、穂が出始めていました。

背、高々と伸びるアシ。
私の身長の倍くらいあります。

ふと、足元を見ると、青い花がチラチラと見えました。

近づいてみると、ツユクサが咲き始めの状態でした。
ツユクサの花の時期は秋口までのハズだから、ここはちょっと遅いですねー。

でも、そばの株は、もう実が生っているものもありました。
個体それぞれで違うんですね。

秋といえばススキ、
月見といえばススキ!!
まだ穂は開ききってなかったけど、風になびいてサラサラと音がするのは、とても涼しさを感じました。

遠くで眺めることが多いススキに近づいてみました。
穂から開く前の花がたくさん垂れ下がっていました。

「ネコジャラシ」の名で親しまれているこれの正式名称知ってます?
「エノコログサ」っていうんですよ。
エノコログサ
上の写真よりも、ちょっと剛毛で紫がかっていますね。
これは、品種が違うだけで、上のエノコログサと同じ植物です。
品種名でいうと「ムラサキエノコログサ」ってそのまんまな名前なんです。

川辺は草ばかりではありません。
こうやって樹も生えていますよ。
でも、たいてい一箇所にまとまってるような気がします。

なんの樹だろうと近づいてみました。
葉の生え方や、葉や茎、枝に棘や毛があるかをジックリ観察してメモを取ります。

種類を判別できた決定的なものは、この鋭い対生したトゲでした。
「ハリエンジュ」と呼ばれるマメ科の樹で、帰化植物に指定されています。
北米原産の落葉高木で、街路樹や砂防林として広く植えられて、各地で野生化したのが原因とされています。
15.jpg
緑と白い穂しか見当たらないような景色の中で、一箇所異色なものを発見。
最近、視力が落ちているので、遠目で見たときは赤い洋服が落ちているのかと思ったほどでした。

近づいてみると、なるほど納得。
今一番季節にぴったりの花、「彼岸花」でした。お彼岸に咲くことからその名が付けられ、縁起が悪いと言われていますが、私は花自体のこの美しい形が好きなんです。

このあたりは、まだ水は澄んでいました。
でも、この撮影箇所より100mほど上流部では休日の家族連れが大勢バーベキューと楽しんでいました。
油は流れていないか心配になりました。

じっくり川に魅入っていたら、いつの間にか真っ暗になってしまいました。
川に反射して光る橋の上の街灯が素敵に思えました。

でも、残念なのがゴミがたくさん捨てられているということ。
こんな、タイヤまで・・・。

増水したときに流れていたのかもしれないけど、もし故意に捨てたのだとしたら、悲しいことです。
ゴミを自然の中に捨てない、ということは最低限守って欲しいルールです。

こんなゴミも発見。
西洋芝の苗床です。
もしも根付いたら、それも帰化することと同じです。


山にはたまに行くけど、川に出かけるのは、本当に久しぶりでした。
日曜の夕方ということもあって、家族連れや会社同僚たちといった人たちが大勢バーベキューを楽しんでいました。
また、完全に穂がでるころに、同じ場所に散策に来られたらいいなぁ。

相模川中流部(神奈川県)
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